
接ぎ木の時に使うバクテローズという農薬が入荷しました。
バクテローズは、根頭癌腫病に効く唯一の薬。
感染した株には効かず、ワクチン的に予防薬として使う生物農薬です。
バラの苗が根頭癌腫病菌に感染する前に、瘤を作らないこの菌に感染させてしまうことで、根頭癌腫病への耐性をつけるというもの。
生物農薬なので、使用期限が生産日より3ヶ月と短く、今回は入荷した段階で既に来年1月が使用期限です。
使い方がとても面倒くさくて大変なのですが、効果はてきめんです。
当社で生産する苗には、苗になるまでに4回バクテローズ処理が行われています。
1.台木の種の播種時
2.台木の定植時
3.掘り上げた台木を処理する時
4.接ぎ木後定植前
特に3が大変で・・・台木を水で洗って土を落とし、根と首を切った後バクテローズ液につけ込みます。
寒い中、台木を洗うのがほんとに大変な作業なんです。
バクテローズは、見た目は細かいピートモスです。

これを水で50倍に薄めて使うのですが、1箱500g(7000円ぐらい)で25リッター。
25リッターで台木500本ぐらいしか処理できないので、農薬としてはめちゃめちゃ高価ですが、バクテローズ処理することで瘤付き苗を廃棄することもほとんど無くなるので、費用対効果として考えれば安いと思います。
問題は台木の根洗い作業の大変さです。。。